12月12日のソシャゲニュースピックアップ「グーグル敗訴、アップルとの違い」

/更新:2023年12月13日/

今日、2023年12月12日に気になったソシャゲニュースは「グーグル敗訴、アップルとの違い」について。

フォートナイト訴訟の結果

まず事の発端となっている「フォートナイト訴訟」についてサクッと振り返る。

フォートナイトっていうバトロワゲーを作ってるエピックゲームズが「えー、グーグルプレイヤAPPストア経由の課金だと、グーグルやアップルに30%も納めないとイケねーの?うわぁーチョーだりぃー…。あ、そうだ独自の課金システム導入すればいいじゃん!オレってあったまいいー♪」で、独自の課金システムを実装した。

「は?ショバ代払えや」でグーグルもアップルも共に激おこ。グーグルプレイやAPPストアからフォートナイトが削除される。

「は?これって独占禁止法ではぁ~?訴えちゃうかんねっ!こっちも激おこぷんぷん丸だしぃ~!」でエピックゲームズがグーグルとアップルを提訴。2020年の事である。

これが後に聞く「フォートナイト訴訟」である。なので今現在グーグルプレイにもAPPストアにもフォートナイトはない。

グーグル敗訴、アップル勝訴気味の違い

そしてこのフォートナイト訴訟は先にアップルの方の結果が出てて、こっちはアップル優勢の判決。「いやいや、エピックさんこれは独占禁止法違反じゃないでしょ」的な。詳しくはきちんとしたニュースを読んで欲しい。でもまーだいたいそんな感じの判決。

そしてつい先日、グーグル側の判決が出た。

それがなんとグーグル敗訴。「独占禁止法違反じゃん!」とアップルとまさに明暗をくっきり分けるような判決になった。

僕らみたいな一般ユーザーからすると「え?なぜゆえに?」っていう感じだと思う。

ここではなぜフォートナイト訴訟で、グーグルだけが敗訴し、アップルは有利判決だったのか、その違いを判る範囲で書きたい。

グーグルとアップルの違い

  1. グーグルはアンドロイドのソフトを作ってるだけでハード部分は各メーカー任せ、アップルはiOS(ソフト)とアイフォン(ハード)両方とも独占してる
  2. アップルの方は裁判官の判決、グーグルの方は裁判員がいる判決

ここらへんのグーグルとアップルの違いが判決に影響しているらしい。

グーグルはアンドロイドのソフトを作ってるだけでハード部分は各メーカー任せ、アップルはiOS(ソフト)とアイフォン(ハード)両方とも独占してる

アイフォンの場合、中身のOSも外側のハードも全部アップルが独占で作ってる。完全なブランドとして運用してる感じ。

なので「わが社の製品に組み込めるアプリをわが社がどうしようがウチの勝手でしょ!」がまかり通る…イメージ。「わが社のアイフォンちゃんに貴社の作ったアプリを入れれるようにしてほしければ、上納金30%払ってよね!当たり前でしょ、私たちのかわいアイフォンちゃんに入れる権利を上げるんだから!おほほほ」という感じ。

でもまー、そうだよな。全部アップルが自社でやってるんだから、それにインストールできるアプリに対してもどういう制約やショバ代をどう要求しようがアップルの心次第。第三者が文句言うのはお門違いな気がする。

反対に、グーグルのアンドロイドの方は、OSがアンドロイドなだけで、外側のハード部分はソニーとか東芝とかパナソニックとかいろんな企業が作ってる。ただOSがアンドロイドしか現状ないからみんなしゃーなしで「アンドロイド使っとくかー」でアンドロイドになってる。

いわば中途半端なブランド感。アンドロイドの方は。

だから本来ならグーグルプレイ以外のアプリストアももっと気軽に入れられるようになってしかるべきだし、野良アプリ(グーグルプレイを通さないで手に入れたアプリ)をインストールする場合にいちいち警告メッセージ出さないようにしてほしい、っていうエピックゲームズ側の言い分も何となくわかる。

実際、グーグルは別にグーグルプレイ以外のアプリストア、例えば中国のbilibili?とかギャラクシーストア?とか使おうと思えば使えるようにはなってる。ただそれを一般の人がするかっていうと現状は「めんどくさいしなんか不安だからグーグルプレイでいいよなー」となる。

「不安感じさせちゃダメっしょ!そんなんだからグーグルプレイ以外のアプリストアが普及しないんでしょ!ぷんぷんしちゃうっ!」っていうのがエピックゲームズの言ってる事というか。

陪審員裁判という違い

これはよくわからない。まあグーグルは今回の敗訴を受けて控訴する予定らしいので、次の裁判結果が大事になるんじゃないかなー。現状は敗訴とはいっても何かがすぐに変わることはない、と思われる。

仮にグーグルが敗訴したらどうなる?

最後にグーグルが控訴した先でも敗訴したらどうなるかという予想を。

まず、上でも書いたように現状でも別のアプリストアからアプリをインストールはできるけれど面倒だから「グーグルプレイでよくね」となってる。

ただグーグルが敗訴するとほかのアプリストアが今より使われるようになる、つまりグーグルプレイ経由じゃないアプリインストールがより一般的になる可能性があり、例えばその新進気鋭のアプリストアが「ショバ代5%でいいよ!」とか言い出すと、結果ユーザーとしてもガチャ単価が下がるので、ゲームなど課金をたくさんする予定のゲームはそういうガチャ単価のより安いアプリストアからインストールするようになるかもしれない。

そうなると今度はアップルにも影響が出てきて「えー、アップルで課金するとガチャ代高いんだよなー、次にスマホ買うときはアンドロイドにしよ」となる。

結果アップルのAPPストアも30%のショバ代を見直す必要が出てきて…、と余波は計り知れない。

アップルは勝利気味の判決だったけれど、グーグルが負けてしまうとめちゃめちゃとばっちり食らうんで、今一番気が気でないのはアップルかもしれない。

上記の予想が完全に当たるとすれば、グーグルはグーグルプレイを使う人は減るかもだけどアイフォンからアンドロイドに乗り換えたユーザーが増えるからグーグルプレイじゃない別の所でお金儲けすればいいだけ。片やアップルはそもそもユーザーが離れてしまうんだから。

記事一覧へ